こんにちは 5月ももう後半ということで梅雨入り前に部屋の片付けや洗濯を進めないといけませんね。
今回書評していくのは、「内務省 近代日本に君臨した巨大官庁」(現代講談社新書)です。
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最近は日本の各省庁の研究が進んで関連する書籍がだいぶおおくなってきたなという印象です。特に日本で注目されてきたのは財務省(旧大蔵省)です。
一番権力があるとされてきた省庁ですから そして、この内務省という省庁は戦前にあった省庁で見方を変えれば大蔵省よりも権力があったとされている省庁です。
その内務省について、最近書籍が刊行されて、内容もおもしろかったので書評していきたいと思います。
①内務省が抱える事務範囲の多さと権力
内務省が戦前に権力を持っていたのは、その事務範囲の多さにあります。
内務省は警察機能、土木機能、厚生機能など現在だと他の省庁が担当するような事務を担う大きな省でした。
そのため、終戦前の省庁で高等文官試験に合格した最も優秀な人たちは内務省に勤務をしたと言われています。そのことはこの本の中でも述べられていました。
②どの時代も影響力のあるのは予算を扱う財務省(旧大蔵省)
上記の本は内務省に関する内容ですが、内務省も結局は予算をもとに動くので大蔵省の影響力はやはりあったんだなということが伝わってきました。
なんであんなに官公庁って毎年予算がニュースになるかというと、我々が働く会社での予算と国を運営する予算の位置づけが違うからです。
予算が税金で組まれますから、官公庁の予算というのは国民との約束という位置づけだそうです。(その割にはわけのわからないことに使う輩がいますが・・・・)
現在の財務省も大変そうですが、当時の大蔵省も間違いなく大変だったと思われます。
いつの時代もお金が絡むところはきついね(´;ω;`)
③内務省は所管する事務範囲が多すぎた。
お役所様は抱える事務範囲の広さで影響力が決まると言われております。
①でも説明しましたが本来は、国土交通省や厚生労働省が担う分野まで内務省がおこなっていたため、事務の難易度と膨大さが結局制度疲労を起こしてしまったのだということは伝わってきました。
どの時代も仕事が増えることはあっても減ることはなかなかないですからね・・・・
だから仕事を減らせるというのも評価してあげてほしいのです。
こんな感じですかね。かなり分厚いので読み応えがあります。
傍から見る分には、おもしろいですが働くとなると大変だろうなぁというのが伝わってくる本書なのでした。

