こんにちは 本日は月曜日ですね。
私は自宅療養中なので、部屋で一人本と向き合うか、動画を見るかをしています。
病院にいるよりはマシですが、なかなか孤独というのは虚しいものです。
それでは、今回読んだ本を早速書評していきます。
今回書評していくのは、「司馬遼太郎の時代 歴史と大衆教養主義」です。
国民的作家の司馬遼太郎さんの生涯を追った本になります。
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私は小説をほとんど読むことはないのですが、高校の大恩師の先生が司馬遼太郎が好きということで高校生の時に読んだ記憶があります。
彼が書いた小説よりも小学校の教科書の「21世紀を生きる君たちへ」の印象が自分の中では強いのですがね・・・
それでは書評していきたいと思います。
①受験の失敗と大阪外国語学校でのキャリア
司馬遼太郎さんの生涯を追った本になりますが、彼は当時のエリートの登竜門である高等学校の受験に失敗したことが書かれております。
それも大阪外国語学校という官立大学に進学しているので、我々からするとエリートなのですが本書では二流という書き方をしています。
この本流からはずれた二流だからこそ小説への独特の価値観が生まれた要因であるとこの作者は考察しています。
②戦争体験で培った「技術」の大切さと新聞記者時代
日本軍が精神にばかり比重を置いて、科学技術を軽視したことは周知の通りです。
彼も戦争体験があるため、現地で日本が使う戦車を見て、この戦車では戦争には勝てないと思ったそうです。相手の軍と装甲の厚さが違いすぎると
そこから「技術」の大切さを実感しその価値観が小説に反映されているということでした。
また新聞記者時代も決して一流とは言えない会社に入社して、記事を書いていたのでそこから良い小説が生まれる要因になったという考察がなされています。
③司馬遼太郎の小説は基本英雄を軸に会社や役所で働くリーマンにささる内容
司馬遼太郎さんの小説が売れた時代は、高度経済成長期ということで会社や役所で働く人たちの中で歴史という比較的とっつきやすい教養主義がブームとなっていたことから小説が読まれ、売れるようになったという考察がなされています。
忙しい時期にすっと中高年のサラリーマンに希望を与えるような元気の出る歴史小説を書いたことで国民的作家の地位を盤石にしたということが記載されております。
小説。私はあまり読みませんが、小説を書いた人にスポットを当てているということで私は彼の人生が追うことができて結構楽しんで読むことができました。
興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

