こんにちは水野五郎です。
もう4月も後半ですね。
退職した会社はさすがに各部署の決算業務は終了して、
総決算作業をしているところかな・・・ 地獄が繰り広げられますからね。
まあ僕はもう退職したので、知るよしもありませんが・・・
さて、最近は物価高で本の値段が高いのが勘弁してほしいのですが、
読みたいのでどうしても購入してしまうんですよね。
図書館も利用してますけど、
やはり自分で線を引いて読みたい欲がどうしてもあってね・・・
今回書評していくのは
「増補新版 アカデミック・キャピタリズムを超えて アメリカの大学と科学研究の現在 (中公選書)」です。
値段はそこそこ張りますが、
値段以上の価値はあった本でめちゃくちゃおもしろかったです。
世界経済や学術を牽引するトップ国はアメリカで間違いないでしょう。
大学や学術関係も中国が猛追はしてきていますけど、いまだにアメリカが世界で一番の大学システムを抱えていることに異論はないと思います。
この世界のイノベーションを生み出す根底にはアメリカ特有の大学システムを詳細に解説しているのが本書になります。
本書を総括すると他の国とは大学システムが全く違うし、
社会の大学システムはその国の文化や法律、
慣習に影響を受けるということが分かります。
日本はアメリカの制度をまねしてますけど、
同じように機能することは絶対にないと断言しますね。
良いところをつまみ食いするところが大事だと個人的に思います。
それでは印象に残ったところをピックアップしていきましょうかね。
①アメリカは私立大学だから自分でお金を稼いで経営していると勘違いされがちだが、研究費の7割以上は政府からの競争的資金が提供されている。
日本の勘違い文科省の法律って的外れな政策しか策定しないことが有名ですね。
アメリカの大学は私立大学が多い+研究成果もトップの私立大学が出している!だから日本の大学も稼いでください!みたいな風潮ありますよね。
アメリカの大学が収入源を多角化しているという意見は確かに正しいですけど、
研究費の7割以上はアメリカでも政府が提供する資金です。
NIHやNSFといった機関が研究資金を提供しています。
(本書P24より)
日本も競争的資金の制度はこれと酷似した制度を採用しています。
直接経費に対して、間接経費(何に使用してもOKなお金)30%ルールはアメリカのものを完全に模倣してますね。
私立大学だから自分で研究財源を生み出しているというのは大きな勘違いで、
上記機関へ応募して政府の補助金が研究を支えているということを言いたいのです。
②現在は政府からの資金提供が大きな割合を占めるが、研究費を提供する主体(本書ではパトロネッジ=パトロン)は時代ごとに違う
この本の良いところは大学とお金の関係を俯瞰的に捉えて、
丁寧に説明してくれているところが素晴らしいところだと思っています。
どういう歴史を辿って、
今に至るのかがどの項目でも説明されているのが良書だと思う理由の一つです。
アメリカでも資金の提供主体は現在の政府中心になるまでの経緯が記述されています。
③大学や研究機関が発明された成果物の権利をどうするかのせめぎ合い→大学等がライセンスを独占していいのか?の葛藤を得てバイドール法という形で結実。
特許 研究で生み出した成果をマネタイズするとなると公と私のせめぎ合いが起こるわけです。
製薬会社なんかは特許で権利を囲わないと莫大な開発投資が意味のないものになってしまうので、ここのせめぎ合いや調整をしたうえで制定されたのがバイドール法という形で結実したのがアメリカだと記述されていましたね。
ここのルールを策定する力もさすがアメリカだなと思わされます。
こんなところですかね。
大学と研究資金というおもしろいトピックかつ読みやすい本なので、
ぜひみなさんも読んでみてください!
それではまた!





