おはようございます。またまた良い本に出会ってしまいました。
現実世界が醜いと良い本に出会うのはもう運命のようなものですね。
この本です。
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社会主義下で生きてきたハンガリー出身の著者だから鋭く資本主義と社会主義を捉えている名著です。自分は、社会の仕組みや制度の在り方がけっこう好きなタイプです。
ということで社会主義が資本主義にかなわない理由を上記本より、抜粋・引用させていただきます。
①集権化、官僚的命令と許可に時間がかかり行動に先達つプロセスがイノベーションの芽を摘む。
簡単に要約すると実際の行動を起こすのに決裁や伺いを何個もたてないといけないわけです。ようは役所仕事のかたまりですね。この無意味なことに時間を費やすため、発展が生まれないと上記の本では書いています。
②報酬の欠如
社会主義経済は悪平等のかたまりということでどんなに頑張っても報われません。
だったら楽をしましょうというのが人間の本質です。人間って基本怠け者ですから。
③売り手に競争がない
これが重要。社会主義システム特有の「不足の経済」は売り手の努力が必要ありません。(顧客を引き付けようとするインセンティブを失わせる)
だって不足しているということはそれだけで購買者は、買いたくなるからです。
生産者は努力しなくても製品が売れるわけですからいわゆる殿様商売状態になります。
資本主義は逆 いっぱい製品があるがゆえに魅力を出さないと選んでもらえないのです。
④実験の厳格な制限
社会主義経済は、成功が約束視されたものしか実験をしません。中央の役人が資源配分を決めるため、成功が分からないものにお金を投資をしないのです。資本主義は数百、数千にのぼる結果が出ない実験を繰り返します。これは科学の基礎研究が最もたる例でしょう。何に役経つかわからないものはあとから莫大な成果を生み出す。
また社会主義下では①の理由で実験するのにも伺いばっかりでしょう。
人間社会というのは競争が重要なのをこの本から痛感させられますね。
人間は動物ですからやはり競争が厳しいけど必要なのです。
それではまた!