知っておくと得する会計知識200 私立学校法人の財務諸表を見るときに必要な基本知識

お疲れ様です。私は学校法人の決算書類を見るのが好きな変人なのですが、学校法人の財務諸表は、企業の財務諸表と違う部分もあり、比較が難しいという欠点があります。

 

ただ、基本的には特徴的な勘定科目および用語を覚えれば、意外と見ていて楽しくなります。

 

水星の魔女のアスティカシア高専は企業が運営しているため、私立高専ですかね・・・

理事長がダブスタクソ親父とあることから私立っぽいですね。

また、寮があることからパブリックスクール(イギリスの名門私立)みたいですので、私立濃厚ですね。

 

さて話を本題に、学校法人の財務諸表を見るときに必要な基本金について説明します。

 

基本金について

学校を運営するには金がいります。学校というのは第一目標が教育と研究を行うことなので、財政の安定性が求められます。補助金も投入されますが、その理由は国民が不利益を被らないようにするためです。

 

運営するための基本金が第4号まであります。簡単にまとめます。

 

第1号基本金・・・学校法人が設立した当初に取得した固定資産

お金とついていますが、固定資産のことです。学校法人の貸借対照表は固定配列法(固定資産が先に表示される)が採用されています。学校は校舎、教具、黒板など固定資産が重要なのが理由です。学校を運営するうえでの必要最低限の資産といえます。

 

第2号基本金・・・学校法人が新たな学校設置のために将来固定資産を取得するための金銭のこと 学校の規模を拡大するためや教育活動への充実のための資産やお金のこと

未来のための投資用のお金のことです。第1号金と違ってオプションをつけるためのお金という捉え方です。

 

第3号基本金・・・元本を継続的に保持運用することにより生じるお金を教育研究活動に使用するため、学校法人独自で設定した奨学基金、研究基金、海外交流基金のこと

いわゆる運用やファンドのこと 学校法人もただ現金を預金するのではなく、利子をねらって運用します

 

第4号基本金・・・恒常的に保持すべき資金として別に文部科学大臣の定める金額のこと

必要最低限以上の現金預金及びこれに類する金融商品のことなのですがこれはややこしいので無視していいです。

※知りたい人のために

この基本金がないこともあります

ようは文部科学大臣が第1~第3にあたらないお金がこの4号になると考えていいと思います。

 

これらの基本金が特徴的ですかね・・ちなみに国立大学法人はこの基本金項目はないです。ややこしいですね・・・ 

 

減価償却や退職金に関する引当金などは、会社の財務諸表とほぼ変わりません。

みなさんもぜひ学校法人の財務諸表を見て楽しんでください。