知っておくと得する会計知識269 日本の金融システムを歴史上担ってきたのは寺社仏閣の僧侶

わたしは金融に関する職業が好きではないのですが、知識としては入れておかないといけませんね。会計の本を読むときデリバティブの内容なんかはつまらないので読み飛ばします。

 

今回のテーマは「日本の金融システムの歴史」について

金融は嫌いですが必要悪なのです。嫌いだけどないと困る。

これは経理という職業も一緒です。日本の金融システムは寺社仏閣が担ってきた歴史があります。歴史上で「出挙(すいこ)」という言葉を日本史で学んでいた方は習ったと思いますが、これが日本で最初の金融の仕組みを使った制度です。

 

出挙は、春夏に稲を貸し付け、秋にそれを五割(のち三割となる)の利子とともに回収するものである。

『福井県史』通史編1 原始・古代より引用

 

日本は一貫してお米が貨幣でした。それにしても日本最初の利子が5割や3割という高利。キリスト教をこの点だけは少し見習ってほしいものですね・・・・

 

出挙、借上、土倉などの用語は全て日本の歴史上の金融システムの仕組みを含んでいます。だからこれらの用語は山川の教科書で太字で書かれているのです。

ちなみに共通テストは教育や経済などテーマをしぼった出題が大好きです。

 

そしてこれら金融システムを運用したのは寺社仏閣の僧侶です。不思議なことに欧州も聖職者が担っていたことから宗教というのが昔いかに権威を誇っていたかを如実に表しています。

 

なぜ寺社仏閣の僧侶が金融システム運用の中心的役割を果たしたかというと

①当時の社会における富の分布状況や金融取引と神仏が密接につながっていたこと

②債権が幕府や領主によって保護されており、借り手も死んだ後の世界をみな信じていた時代ですから借りた者は返さないといけないと考えたこと

(金融システム 酒井・鹿野 有斐閣アルマ P53より引用および補足)

 

この2点です。つまり現在と同じで「信用」が寺社仏閣の僧侶にあったのです。

信用は金融システムの根幹をなす概念です。昔から本質は変わっていない良い例ですね。金融は嫌いだけど・・・

ニコニコの始祖も陰陽師という僧侶関係 因果ですかね・・・